お世話になります。
うう。しまああです。
小学校の頃、私は竹細工や畳表が好きだった。
だから、授業中に、休み時間に拾ってきた松の葉で、畳表を編んでみようと四苦八苦していたことがある。皆さんよくご存知だと思うが、小学生にとっては、授業より重要なことがいっぱいあるのだ。松の葉が短すぎて畳は作れなかったけど。
でも、まあ、それくらい、手工芸品は昔から好きだった。
だから、Oulu yliopsito(オウル大学)に来て、日本人とフィンランド人がやってる手芸サークルがあると知って、私は参加することにした。編み物のような、編み目があるものに、なんとなく魅かれてしまうのだ。編み目はかっこいい。
良い意味も悪い意味も含んでいない言い方で、男の人では珍しいと言われた。
フィンランド人でもう1人、編み物をやっている男の人がいたから、当時は「いや、普通にいるじゃん」と思ってた。まあ、日本人では、少ないのかもしれない。どうでも良いけど。
メンバーの人が薦めるままに、靴下を編むことにした。靴下は、基本となる編み方でできるらしかった。
たしかその時は、メンバーのJと、そしてもう1人のJと一緒に近くのスーパー(TOKMANNI)に行って、毛糸と針を買った。スーパーにそういうグッズが売られていることがすごいと思う。フィンランドって、スーパーで結構なんでも揃うからな。
最初に、表編みと裏編みを教えてもらった。これさえできれば、途中までは大丈夫と言われたので、とりあえず、やってみることにした。
結論から言うと、面白かったのだけど、途中で飽きた。
私は自分の性格をよく知っていて、自分が飽きることも想定していたから、「20年後の完成を目指している」と説明していた。「気長だね〜」くらいの反応だったから、その会には結構参加していたけど、編み物は毎回やるわけではなかった。思い出したように、時々編み物をしていた。
まあ、他の人が作っているやつ見ているのも楽しかったしね。
私の母親もよく編み物作っていたけど、やっぱり同じくらいの世代の人が作っている方が、こちらも興味を持ちやすい。そのサークルは、夕方、大学の食堂で活動していたから、どちらかというと、夕飯を食べに行っていた。ペチャクチャ喋って、ご飯を食べて、時々編み物をしていた。
留学中、特に留学の後半の冬の暗い時期は、なんとなく鬱々とした気分になって、授業に行きたくないな、と思うことがよくあった。そんな感じで、授業はサボったりしてたけど、この時間は、出来るだけ行くようにしていた。趣味って大事だね。
秋か冬くらいには、nauhapirtaでpirtanauhaを作っていた。
これは、ほぼ織物である。
昔、小学生の時くらいに、旅行先で、着物とかの布の切れ端で作る織物を体験したことがあったから、見たらすぐ仕組みがわかった。頑張ればすぐにnauhapirtaで帯が作れるはずだ。ちょうど、フィンランドで買ったナイフをぶら下げる帯が欲しいなと思っていたから、すぐに取りかかった。
とはいえ、ちゃんとしたやり方がわからない。ネットで作っている途中の写真を検索して、必要な糸の本数を数えて、あとは雰囲気で作った。
こっちはすぐに完成した。欲しいと思っていたら、早くできる。
まあ、ご飯も疎かにしながら、家に篭って作ったからなあ。
でも、靴下は今もまだ完成していない。切羽詰まって欲しいって程ではないからかな。
まだあの時から20年の半分も経っていないし、猶予はまだまだある。
完成はまだ遠いけど、20年経つ前には、完成させたいと思ってる。
今のところ、私の靴下は、モナ・リザ同様、未完の作品である。
あ、そっか。モナ・リザと一緒かと思うと、なんだか、完成させなくても良いような気がしてきた。
いや、ダメか。
仕方ないから、頑張るか〜。
よし。頑張れ、もう少し未来の私。
それでは〜。