記憶の中のフィンランド

フィンランド留学時代の記憶を元に。アフィリエイトでガッポガポ作戦。

フィンランドの素敵な誕生日

お世話になります。

うう。しまああです。

 

 

外国人って誕生日を祝う風潮が強いと思う。

facebookとかでも、めちゃくちゃ親しいわけでなくても、誕生日になると、凄くメッセージくれたりするし。

 

 

まあ、日本人は明らかに誕生日そのものを祝う風習がないからなのもある。

だって、バースデーソング英語やん。

 

その分、正月は、1年で一番盛大に祝うところは、とても日本っぽくって好き。

もう理由すら忘れられているかもしれないけど、数えだと、元旦の度に年取るからね。

そんなわけで、私は、正月は日本人の誕生日だと思ってる。

 

 

 

まあ、それは置いておいて。

外国人の誕生日祝う熱が強いおかげで、私のルームメイトも、会ってからそれほど経っていない、私の誕生日をお祝いしてくれた。

 

 

誕生日にほど近いある日。

そのイタリア人のルームメイトが、アパートに帰ってきた。

そして、私の部屋をノックした。

「う〜しま〜!」

「はいはい」

呼ばれて、キッチンに顔を出して、私は驚いた。

 

調理器具が置いてあるっ!!

 

失礼だが、そのルームメイトが鍋以外の調理器具を準備しているところを初めて見たのだ。

 

彼は普段、マカロニとかスパゲッティとかコメを茹でて、その上にインスタントのトマトソースをのせただけの、ご飯を食べていた。自炊しているのを見ていたが、基本的に毎日インスタントである。料理がてんで作れないイタリア人だった。本人もそれはよく自認していた。

 

そんな料理作れない系イタリア人の彼が、ババンと調理器具を並べているのだ。

ふふふ、と不敵な笑みを浮かべるルームメイト。

 

「う〜しま〜。俺は料理を作れない。でも、そんな俺にも唯一作れるものがある。」

 

ルームメイトはニコッと笑って、少し格好をつけた。

 

「Tiramisuだ!」

 

お洒落さんかよっ!!

 

 

 

 

 

ちなみに、マンマの料理は最高らしい。

イタリア人のそういうブレないところが好き。

 

「誕生日だから、う〜しま〜には、特別にtiramisuの作り方を伝授しよう。秘密のレシピだよ」

 

と言って、彼はティラミスの作り方を私に教えてくれた。というか、一緒に作った。

 

私は正直めっちゃ感動した。内心、かなり嬉しかった。

私は別にルームメイトに誕生日を教えていなかったし(facebook見たらわかるけどさ)、そのために準備してくれていたのも嬉しかった。サプライズである。私も自分の誕生日、よく忘れるから、人が知っていたことにも、覚えていたことにもびっくりした(というか、今日とか明日の日付をそもそも認識していないことが多い)。あ、そういえば誕生日近かったね、という感じ。

 

 

彼はまず、材料を紹介してくれた。

なんとかビスコッティ

材料は多分こんな感じだったんだろうなあ。

ちなみに、彼が教えてくれたtiramisuの製法は、私が何もメモを残さなかったせいで、既に失伝済みである。私が律儀に秘密だよ、と言われたのを守ったせいで、技術の流出は防げたが、その技術は頭の中からも流出してしまった。かの西洋武術もこうやって消えていったに違いない。世の中のあらゆるものは、秘密にしすぎたせいで、失われていくのだ。

 

ティラミスの材料と材料の残骸とただ片付けてない前の料理の残骸

 

ただ、今写真を見ていて思ったのだが、tiramisuに生クリームを入れていた記憶がない。日本でネットのレシピを見ながら作っていたら、生クリームが入っていたから、それに従って作っていた。だけど、もしかして、この時はなかったのか。ボウルも二つしか使っていない記憶がある。そして、写真にも生クリームが入っていた容れ物の残骸がない。もしかして、生クリームは要らないのか?

 

まあ、いいや。

 

どこからか借りてきた電動泡立て器でメレンゲを作る。

早速作り始める。

卵を割って黄身と白身に分けた。

 

そして、電動泡立て器の登場である。

準備の良い彼は、電動泡立て器をどこからともなく借りてきていた。素晴らしい。

私なら、作り始めてから必要な道具か材料を思い出す自信がある。自慢じゃないけど、私はポンコツさでは、かなりの定評があるからな。どやぁ。

 

2人で、電動泡立て器をマシンガンに見立てて遊んだ。ガガガガガと反動がものすごい”風”に持ちながら、「WOOOOOOOOO」とか言って、散々ふざけまくった。

 

そのあと、ようやっと食材に泡立て器を使ったのが、上の写真である。

 

 

朝ご飯は、モカビスコッティなルームメイトは、この下の写真のBialetti的なコーヒーメーカーを勿論持参していた。というか、引っ越してきて、一番最初に荷物から出していた(共用スペースに置いていた)。

ルームメイトがイタリアから持参したモカ製造機

これで作ったモカビスコッティを浸して並べるのだ。

このモカの浸し方でティラミスの味は変わる、と日本で何回か作って学んだ。

 

 

モカに軽く浸す

並べる

並べる

クリームを入れる

並べるagain→クリームagain

最後にカカオパウダーをかけると、完成。

完成

私が作った分は、私にくれた。

残りはポットラック(potluck)パーティに持っていくらしい。

 


後の話だが、ルームメイトの彼女(イタリア人)が仲の良い人に言う用の「愛してる」の言い方を教えてくれたが、忘れた。覚えていたら、ここに書けたのに。イタリア語には恋人用の愛してると親しい人用の愛しているがあるらしい。

曰く、「恋人に限らず、大切な人に愛してると伝えることは、とても大事なことよ」とのことである。

さすが、イタリア人である。その時も感銘を受けた。

 

私は感情の表現があまり得意でないけど、本当に凄く嬉しかった。

 

まじGrazie!

ちなみに、私はGrazie!の発音が良いと誉められた。

えへへのへ。