記憶の中のフィンランド

フィンランド留学時代の記憶を元に。アフィリエイトでガッポガポ作戦。

フィンランドの冬に耐える動物たち

(真面目な記事を書こうとしたのに、ヘンテコな感じになってしまって、動揺を隠せない。)

 

 

お世話になります。

うう。しまああです。

 

 

最近、景色がいいところを見つけたので、見せてあげたいなあと思って、週末に彼女を連れていったら、「紅葉の時に来たかったなあ」と言われました。でも、紅葉のときに来たら、「緑のときに来たかったなあ」と言うそうです。「この気持ちわかる?」と聞かれました。私には難解です。誰か教えてください。

 

 

 

 

さて。

私が住んでいたouluは、たかだかマイナス20℃少しまでしかいかないので、せいぜい痛寒いくらいの寒さだった。森だらけで風も少ないので、防寒さえしっかりすれば暖かい(かもしれない)。私は防寒をしっかりしないので、超寒かった。

 

マイナス8℃くらいなら、半袖にウィンドブレーカー羽織れば、ランニングできる。すぐに走り始めないと寒いけど。

 

↓Ouluの気温については、こちらを参照のこと。

uuuuu-simaaaa.hatenablog.com

 

とはいえ、こういうテキトーなことをしていても私が生き残れたのは、棲家となるアパートがあるから。

 

 

 

でも、動物はどうだろうか。

今回はそういうお話。

 

 

人間を含めた動物において、身体と体外の熱のやりとりをするルートは大体4つくらいある。

  1. radiation(赤外線、紫外線)
    太陽の光をイメージしてほしい。太陽あったけ〜よ〜ってなるでしょ。あれが熱を与えられている状態。

  2. conduction(分子の運動エネルギーの伝導)
    地面から寒さが伝わって、足が凍えて痛くなる的なやつ。逆に言えば、微かに地面を温めているんだよね。そう考えると、なんか熱エネルギーがもったいない。

  3. convection(流体を通しての熱伝導)
    風とか水で熱が奪われるやつ。冬の空気とか、夏の川遊びとかは持続ダメージ入れてくるから気をつけて。扇風機も体に当て続けると、何だか体調が悪くなるでしょ。それ。

  4. evaporation(揮発熱)
    汗とか。私から染み出した水分が、身体の表面から熱がジュール(J)になって飛んでいく。さらば私の体温。届け、私の体温。

 

 

 

 

具体例で考えてみる。

協力者①

それでは、このトナカイくんに協力を仰ごう。

  1. 曇りだけど、微かな光が当たって、トナカイくんもほのかにあったかいはず。
  2. 車を舐めて、舌が冷たくなったトナカイくん。
  3. 「寒い(空気に熱が奪われている)」byトナカイくん。
  4. トナカイくんの体からは水分が揮発していて、熱が飛んでいく、はず。

トナカイくんは、こうやって冬を生きている。

 

 

 

 

 

で、寒さに対して体温を保つ方法は多分この4つ。

  1. thermal insulation(断熱)
    人間で言えばコートを着るわけだけど、動物だと、毛とか羽毛とか体脂肪とかで闘う。「ダウンの寝袋あったけえ」は、空気の層で断熱しているから。あと、断熱かはわからないけど、体の大きさとかも大事(アレンの法則)。radiation的には、ホッキョクグマの毛が白くて、肌が黒いのは熱を中に温存するため。

  2. thermogenesis(熱産生)
    寒い時に、ただひたすら耐え忍びながら、ピーナッツとかウォルナッツを食べまくっていたら、肝臓のあたりが温かくなる、あの現象。体が熱を作っているんだね。動物も臨界点を超えると、活発に熱を産生する(Rasmussen and Brander 1972はわかりやすい)。

  3. Behavioural cold difense(行動的に防寒)
    小学生の時、「おしくらまんじゅう、押されて泣くな」ってやった、あれ。動物もやる。みんなで体寄せ合って耐える。人間も、冬に馬乗って「あったかーい」ってなったり、赤ちゃん抱いて「あったかーい」ってなったり、赤ちゃんお腹の中にいて「あったかーい」ってなるあれ、とか(なんか最後のは違うけど)。あるいは、雪壕作って、雪の下潜ったり、比較的暖かい家に逃げ込んだりする、あれ。動物も似た行動をとる。

  4. hypometabolic adaptation(低代謝適応)
    熊とかは冬眠したりするけど、鳥ではtorporという休眠行動をとる。両方とも体温を下げて、代謝エネルギーを下げる行動。人間にはできないから、未だにどういうことなのか、直感的に理解できない。大学の先輩で、「私、冬眠する」と言って、半年休学して、能動的に半年間布団で寝ていた人がいたけど、あの人もまだ多分体温をコントロールして下げる段階には至っていなかったように思う。SFで有名なコールドスリープが実現されれば、私もこれを理解できるようになるだろうか?

 

 

 

再び具体例で考えてみる。

協力者②

次はこのトナカイさんに協力を仰いでみた。

  1. トナカイさんの毛の中心は空洞。だから断熱はばっちし。-40℃にも耐えられまっせ。
  2. 「見た目じゃわかんないと思いますが、熱を作りまくってますぜ。」byトナカイさん。
  3. 「今は昼間だから日光浴してる。曇りだけどね。」byトナカイさん
  4. トナカイさんには無理。残念。

 

こうやって、トナカイさんはフィンランドの冬を耐え凌いでいる。

 

おわかりいただけただろうか。

 

 

私だって、時々は真面目に授業を受けていたのだ。

なので、私の分野でどういうことを学んだのかを真剣に、かつ、噛み砕いて説明してみた(噛み砕けているのかはさておき)。当時のノートを見直してみたけど、こんな理解で大丈夫なのだろうか。わからん。わからん。

 

正直、寒さの中で動物がどう生きているか、なんて日本では全然習わなかったので、授業自体は、かなり面白かった。

 

 

 

それでは〜。uuu!! simaaa!!